美しく小さき光
「ちなみにその事故のいきさつとか犯人って分かったの?」

私と同じくガトーショコラを頬張っている彼が口を開いた。

ちょっと胸が苦しくなるけど答えないと。

「それがね、えーと、警察のほうではまだ捜査中らしくて、私がハッキング…じゃない、調べたら、お父さんの会社クビになった人が、翔凛?っていう暴走族のなりすましにこの事故、に見立てた煽り運転を実行するように頼んだらしくて。」

やらかした。ハッキングなんて言うべきでなかった。私が世界トップクラスのハッカーであることがバレてしまう。
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