美しく小さき光
話している間、彼は何か言いたげな顔をして少し左上を見ていた。

「白城さんってハッキングできるの…?」

あぁ。バレてしまった。

「ううん、別に。普通に調べただけよ。」

それでも彼は怪しげな顔をした。だって、警察が捜査中なのに私が情報を得られるなんておかしいからね。

「そっか…まあでもWCAの令嬢であるだけ事件も複雑そう。悪いこと聞いてしまってごめん。」

そうそう。私、実は大企業WCAグループの社長令嬢なんだよね。それで、WCAの車がマークされてたから沙那が狙われちゃったんだよ。

どうやら本心ではなさそうな言葉が返ってきた。
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