ツナミの女/80S青春群像『ヒートフルーツ』豪女外伝/津波祥子バージョン編【完結】
その67
麻衣
はー?
ばぐじーだって…?
なんか…、あのバグジーさんを、私のボディーガードにってことらしい…
「…バグジーはよう、諸星さんとは契約終了で切れたんで、俺らの側についてくれるってことなんだ。あくまでも、フリーの立場でだけどな。もともとバグジーは大打が発掘して、諸星さんに売り込んだんだわ」
へー、そういうことなんだ…
「…バグジーの仲間の情報ルートでも、東龍会-大打ラインは流布されてきたようで、そのヤバさ加減はヤツも危険視してるんだ。ふふ…、なんでもヤツは、女が猛るって評判のこの地には、以前から惹かれるものがあったんだって。でさあ、”今回”を経て、すっかり魅せられたらしいわ、ここの猛る女どもがガンガンな風土にさ…」
ほう…、バグジーさん、ここには自分の意思でやって来たのか…
...
「…でさあ、その都県境のガキを守る大義の元でならってことでさ。大打と敵対する姿勢、示してくれたんだ。実は…、お前に言い当てられた性同一何とか…、ああ、ホントは女っての、俺にも打ち明けてくれてさ。お前にはシンパシーを感じてるよ」
「あの人、私、好きだわ。…じゃあ、私に付いてくれるっていうのね?」
「ああ…、ペイの額はだいたい了解を得てる。ヤツの相場なら決して高くないんで、折半でどうだ?」
私は額を確認して、相和会に上げてみると答えたわ
「…大打もバグジーの気持ちが、俺達に傾いたのを承知してるよ。奴はよう…、手駒なら、他でいくらでも”調達”できるってほざいていたわ。今のバグジーを連れる分には、今回のお前の立場に矛盾は生じないだろう?」
「そうだね。彼…、いや彼女かな?まあいいや…、バグちゃんなら相手へのメッセージにもなるし、その場で乱闘って時は助かるわね。よし、是非頼むよ。明日、組のお偉方にはうまく上申するからさ」
「おお、合点承知だ。俺としても、お前に不測の事態が及ぶのは防ぎたいからな」
なんかヘンだな、砂ちゃんの反応とか…
私の気のせいかな?
...
「なによ、私のこと、ぶっ殺したいくらい憎らしいんじゃなかったの?」
「憎らしさはパンパンだよ、今でも。だがよう、認めない訳に行かねーよ。さすがに、ここまでお前の手腕を見せつけられちゃあよう。ここの地を思う気持ちってのも、持ち合わせてるってのがわかったし…。イカレ女なりにな、はは…」
「ハハハ…、考えてみれば、砂ちゃんには随分と意地悪しちゃったもんね」
砂ちゃん、顔をひきつらせながら苦笑いしてるよ
よく、めげないで頑張りました
まあそれが、アンタの才能みたいなもんだわね(苦笑)
パチパチパチ…
私は心の中で手を叩いてあげた
麻衣
はー?
ばぐじーだって…?
なんか…、あのバグジーさんを、私のボディーガードにってことらしい…
「…バグジーはよう、諸星さんとは契約終了で切れたんで、俺らの側についてくれるってことなんだ。あくまでも、フリーの立場でだけどな。もともとバグジーは大打が発掘して、諸星さんに売り込んだんだわ」
へー、そういうことなんだ…
「…バグジーの仲間の情報ルートでも、東龍会-大打ラインは流布されてきたようで、そのヤバさ加減はヤツも危険視してるんだ。ふふ…、なんでもヤツは、女が猛るって評判のこの地には、以前から惹かれるものがあったんだって。でさあ、”今回”を経て、すっかり魅せられたらしいわ、ここの猛る女どもがガンガンな風土にさ…」
ほう…、バグジーさん、ここには自分の意思でやって来たのか…
...
「…でさあ、その都県境のガキを守る大義の元でならってことでさ。大打と敵対する姿勢、示してくれたんだ。実は…、お前に言い当てられた性同一何とか…、ああ、ホントは女っての、俺にも打ち明けてくれてさ。お前にはシンパシーを感じてるよ」
「あの人、私、好きだわ。…じゃあ、私に付いてくれるっていうのね?」
「ああ…、ペイの額はだいたい了解を得てる。ヤツの相場なら決して高くないんで、折半でどうだ?」
私は額を確認して、相和会に上げてみると答えたわ
「…大打もバグジーの気持ちが、俺達に傾いたのを承知してるよ。奴はよう…、手駒なら、他でいくらでも”調達”できるってほざいていたわ。今のバグジーを連れる分には、今回のお前の立場に矛盾は生じないだろう?」
「そうだね。彼…、いや彼女かな?まあいいや…、バグちゃんなら相手へのメッセージにもなるし、その場で乱闘って時は助かるわね。よし、是非頼むよ。明日、組のお偉方にはうまく上申するからさ」
「おお、合点承知だ。俺としても、お前に不測の事態が及ぶのは防ぎたいからな」
なんかヘンだな、砂ちゃんの反応とか…
私の気のせいかな?
...
「なによ、私のこと、ぶっ殺したいくらい憎らしいんじゃなかったの?」
「憎らしさはパンパンだよ、今でも。だがよう、認めない訳に行かねーよ。さすがに、ここまでお前の手腕を見せつけられちゃあよう。ここの地を思う気持ちってのも、持ち合わせてるってのがわかったし…。イカレ女なりにな、はは…」
「ハハハ…、考えてみれば、砂ちゃんには随分と意地悪しちゃったもんね」
砂ちゃん、顔をひきつらせながら苦笑いしてるよ
よく、めげないで頑張りました
まあそれが、アンタの才能みたいなもんだわね(苦笑)
パチパチパチ…
私は心の中で手を叩いてあげた