ツナミの女/80S青春群像『ヒートフルーツ』豪女外伝/津波祥子バージョン編【完結】
チャプター6/ツナミの前に立ちはだかった山
その1
麻衣
ギャハハハ…
真樹子さんと私はもう、腹筋100回やった後くらいだわ
笑いすぎて、おなかのあたりが痛いって
ん?
腹に手を当てて笑い転げてる二人を、久美はきょとんと見てるよ
「なんだよ、久美。普通、おかしくて笑いが止まらないぞ。生理か?」
「いや…、真樹子さんの話、何かびっくりしちゃって…。だって、あの時のバイクの群れ、全部協力勢力の部隊だと思ってたから…。信じられないな、やっぱり…」
「ハハハ、久美。さすがに急だもん、いくら何でもあそこまでは私も集められないって。だけど、前日に久美から静美達への呼び出しがあったって聞いてたからさ。一応事態は予測して、頭数の段取りは思案していたんだよ」
「しかし、真樹子さんもやってくれるよな。実際集まった約100台のうち6割が”エキストラ”だったなんて。砂ちゃんが知ったら卒倒するよ、アハハハ…」
もう私はおかしくて、おかしくて、ボックス席に横たわって、足をばたつかせて笑い続けていたよ
「しかもさ、バイク自体は70台くらいよ。あとは、後ろに乗っかった人間が、照明を手にしてパッシングに見せかけてたって訳。それこそ、中学生とか知り合いの主婦とかも動員してね、ギャハハハ…」
真樹子さん、また笑い転げた(爆笑)
...
「…でも、廃車プールの現場じゃ、砂垣たちは完全にこっちの全部隊が揃ったって慌ててましたよ。片桐さんとリエさんから捕えた偵察の男を放られた時はもう、連中、顔面蒼白で…。私、間近かだったからハッキリ見えたもん。それに、祥子とか、そこにいた私たち5人だっててっきり…」
「いやあ、私もそこで砂ちゃんの間抜けツラ、見たかったなー」
「しまった…、カメラ渡しとくんだったわ。ねえ、麻衣さん…」
「ホント、ホント。久美、よかったなあ、いいもん見れて」
「うん!最高だった。そうか、ハハハ…」
やっと久美にも、笑える意味が噛み砕けたようだ、ハハハ…
...
「まあ…、なにしろ、よかった。バグジーとは祥子がタイマンで思いっきりやればいいさ。5人がかりの不意打ちでやられた多美も、そこできっちりケリをつけるだろうし。それに、久美も静美を助けに行くことが出来たしな、ハハハ…」
私はソファに寝転んだ態勢で、隣に座ってる久美に視線を向けた
「そうよ、静美だってうれしかったでしょうよ。久美が駆け付けてくれてさ…」
真樹子さんも、久美の琴線を弾かせようってとこね…
「ええ、もう私なんか、一番先に静美の元に走って行って抱き付いちゃって…。二人とも、その場で声出して泣いちゃってましたよ。そしたら馬美とおけいが、縄ほどけないから、後でゆっくり抱き合いなって。へへ…、嫌味言われちゃった。キャハハハ…」
ようやく、いつもの久美が全開となった
よっかた、よかっただわ(笑)
麻衣
ギャハハハ…
真樹子さんと私はもう、腹筋100回やった後くらいだわ
笑いすぎて、おなかのあたりが痛いって
ん?
腹に手を当てて笑い転げてる二人を、久美はきょとんと見てるよ
「なんだよ、久美。普通、おかしくて笑いが止まらないぞ。生理か?」
「いや…、真樹子さんの話、何かびっくりしちゃって…。だって、あの時のバイクの群れ、全部協力勢力の部隊だと思ってたから…。信じられないな、やっぱり…」
「ハハハ、久美。さすがに急だもん、いくら何でもあそこまでは私も集められないって。だけど、前日に久美から静美達への呼び出しがあったって聞いてたからさ。一応事態は予測して、頭数の段取りは思案していたんだよ」
「しかし、真樹子さんもやってくれるよな。実際集まった約100台のうち6割が”エキストラ”だったなんて。砂ちゃんが知ったら卒倒するよ、アハハハ…」
もう私はおかしくて、おかしくて、ボックス席に横たわって、足をばたつかせて笑い続けていたよ
「しかもさ、バイク自体は70台くらいよ。あとは、後ろに乗っかった人間が、照明を手にしてパッシングに見せかけてたって訳。それこそ、中学生とか知り合いの主婦とかも動員してね、ギャハハハ…」
真樹子さん、また笑い転げた(爆笑)
...
「…でも、廃車プールの現場じゃ、砂垣たちは完全にこっちの全部隊が揃ったって慌ててましたよ。片桐さんとリエさんから捕えた偵察の男を放られた時はもう、連中、顔面蒼白で…。私、間近かだったからハッキリ見えたもん。それに、祥子とか、そこにいた私たち5人だっててっきり…」
「いやあ、私もそこで砂ちゃんの間抜けツラ、見たかったなー」
「しまった…、カメラ渡しとくんだったわ。ねえ、麻衣さん…」
「ホント、ホント。久美、よかったなあ、いいもん見れて」
「うん!最高だった。そうか、ハハハ…」
やっと久美にも、笑える意味が噛み砕けたようだ、ハハハ…
...
「まあ…、なにしろ、よかった。バグジーとは祥子がタイマンで思いっきりやればいいさ。5人がかりの不意打ちでやられた多美も、そこできっちりケリをつけるだろうし。それに、久美も静美を助けに行くことが出来たしな、ハハハ…」
私はソファに寝転んだ態勢で、隣に座ってる久美に視線を向けた
「そうよ、静美だってうれしかったでしょうよ。久美が駆け付けてくれてさ…」
真樹子さんも、久美の琴線を弾かせようってとこね…
「ええ、もう私なんか、一番先に静美の元に走って行って抱き付いちゃって…。二人とも、その場で声出して泣いちゃってましたよ。そしたら馬美とおけいが、縄ほどけないから、後でゆっくり抱き合いなって。へへ…、嫌味言われちゃった。キャハハハ…」
ようやく、いつもの久美が全開となった
よっかた、よかっただわ(笑)