ツナミの女/80S青春群像『ヒートフルーツ』豪女外伝/津波祥子バージョン編【完結】
その9
ケイコ
「迫田さん、これから私が口にすることは、この北田久美がここにいなかったら違う言葉になっていたかもってことを、まず承知の上で聞いていただけますか?」
「ええ…」
「私は、あなたを真犯人だと警察に突き出したり、ケガを負ったこととかの責任を求めたりはしません。ただ、仮に高原亜咲さんに会った時には、ここで聞いた話そのままは伝えます。それは事実ですから。かけがえのない…」
後段はおそらく、自分の心のうちに対して発した言葉でもある…
「…そこで亜咲さんが迫田さんに対して、どういった行動をとろうとも、私からは一切、自分の意見は持ちえません。それで構いませんか?」
「ええ、構わないわ」
ここでは迫田さん、ややほっとした表情だったかな…
...
「迫田さん…、正直に言ってくれて、私は感謝しています。それと、個人の感情を押して今回の決起に参陣してくれたことには、改めてお礼を言わせてもらいます。…ありがとうございました。先日のスクラッププールででのバイクテクニックは感動しました…」
「横田さん…!私もあなたには、心からお礼を言うわ。あなたがいなかったら、去年の夏、南玉連合は終わっていたでしょうから。潰す側だった私がそう言えるのは、祥子と一緒だと思ってね」
ここで久美が、肩で一息ついてるのは印象的だったな…(苦笑)
...
「…そして、今般の私たちの結集も、あなたがこの久美と共に動いてくれなかったらありえなかったでしょうね。私は横田さん、あなたをリスペクトしているわ。本当にありがとう…」
私たちは握手までは交わさなかったが、心はがっちり融合できた
そう確信できたよ
...
「じゃあ、明日は頑張りましょう。祥子と一緒に私たちも…。久美、そういうことでメモ残しといてね。いつもご苦労さん…(笑)」
「はい、きちっとやっておきます」
迫田さんは笑いながら、これまた笑顔の久美の頭を撫でて、その場を去った
またひとつ、恩讐を超えたんだ…
明日の決戦を前に、私の心の中は澄み切っていたよ
ケイコ
「迫田さん、これから私が口にすることは、この北田久美がここにいなかったら違う言葉になっていたかもってことを、まず承知の上で聞いていただけますか?」
「ええ…」
「私は、あなたを真犯人だと警察に突き出したり、ケガを負ったこととかの責任を求めたりはしません。ただ、仮に高原亜咲さんに会った時には、ここで聞いた話そのままは伝えます。それは事実ですから。かけがえのない…」
後段はおそらく、自分の心のうちに対して発した言葉でもある…
「…そこで亜咲さんが迫田さんに対して、どういった行動をとろうとも、私からは一切、自分の意見は持ちえません。それで構いませんか?」
「ええ、構わないわ」
ここでは迫田さん、ややほっとした表情だったかな…
...
「迫田さん…、正直に言ってくれて、私は感謝しています。それと、個人の感情を押して今回の決起に参陣してくれたことには、改めてお礼を言わせてもらいます。…ありがとうございました。先日のスクラッププールででのバイクテクニックは感動しました…」
「横田さん…!私もあなたには、心からお礼を言うわ。あなたがいなかったら、去年の夏、南玉連合は終わっていたでしょうから。潰す側だった私がそう言えるのは、祥子と一緒だと思ってね」
ここで久美が、肩で一息ついてるのは印象的だったな…(苦笑)
...
「…そして、今般の私たちの結集も、あなたがこの久美と共に動いてくれなかったらありえなかったでしょうね。私は横田さん、あなたをリスペクトしているわ。本当にありがとう…」
私たちは握手までは交わさなかったが、心はがっちり融合できた
そう確信できたよ
...
「じゃあ、明日は頑張りましょう。祥子と一緒に私たちも…。久美、そういうことでメモ残しといてね。いつもご苦労さん…(笑)」
「はい、きちっとやっておきます」
迫田さんは笑いながら、これまた笑顔の久美の頭を撫でて、その場を去った
またひとつ、恩讐を超えたんだ…
明日の決戦を前に、私の心の中は澄み切っていたよ