好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
それから『僕はなにも言っていない、聞いていない、お前なんか眼中にない』というような表情でマグカップに口をつける。

でも、私は聞いちゃったよっ。

瑞樹くんがぶっきらぼうに『おはよ』って言ってくれた!

それがすごく嬉しくて、思わずにやけてしまう。



「なに笑ってんだよ」



立ち止まったまま、頬を緩ませている私を冷たい目で見る瑞樹くん。

だけど、それさえも嬉しく思う。

きっと、昨日最上くんが話を聞いてくれて、背中を押してくれたからなんだろうな。

私が瑞樹くんに心を開こうとしている証拠。

どんな瑞樹くんでも受け入れたい。

勝手に自分の心がそう思うんだ。



「いや、なんでもない」



そう言って私は洗面所に向かおうと瑞樹くんに背を向ける。



「おい」



後ろから瑞樹くんの声が聞こえてきて、私は振り返る。

瑞樹くんは、私をじっと見る。

そして一言。
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