好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
恭介まで……。

恭介も、私をかばってくれるの?

私の趣味を知ってまで、かばってくれるの?

なんで……っ。



「ふ、ふんっ! もういいわよっ!」

「あ、待ってよ……っ」



そう言って背を向けてこの場から去っていく東雲さんと取り巻きの女の子。

私は涙で視界がぼやけたまま、その背中を見送った。

なんか、東雲さんを悪者みたいにしちゃったな……。


他のクラスメイトたちも、東雲さんに冷ややかな視線を送っているような気がする。

私が泣いちゃったから、余計に東雲さんが悪者みたいに見えてしまうよね……。

最上くんと恭介に助けてもらったことが嬉しかったとはいえ、泣くのはずるかったかも……。



「萌音。大丈夫?」



隣の席から、最上くんの優しい声が聞こえる。

私は2人に視線を向けて、頷く。



「大丈夫。……最上くん、恭介。かばってくれて、ありがとう」

「……別に」

「大したことしてねぇよ」
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