好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
目の前には今にも手を出すんじゃないか、って勢いの東雲さんがいるのにっ。

それなのに、私の視線は隣にいる最上くんに向いてしまう。

私、どうしたんだろう……。



「——っ! なんなの、あんたっ! シュウくんに少し気に入られているからって調子乗ってんじゃないわよ!」



東雲さんが甲高い声で叫ぶ。

その手が伸びてきた。

と、思った瞬間、私は思いきり突き飛ばされた。

あっ、と思った瞬間には遅くて。

私はバランスを崩して重心が後ろに傾く。



「萌音っ!」



思わずぎゅっと目をつぶる。

だけど、痛みはいつまでたってもやってこなくて。

それどころか、力強い腕が私を守るように包み込んでくれていた。

そっと目を開けると、最上くんの怒りに満ちたような、見たことのない顔が近くにあった。
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