好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
「ねえ」

「んー?」

「なに?」

「どうした?」

「……歩きづらいんだけど」



私が足を速めれば、ペースを合わせてついてくる彼ら。

ゆっくり歩けば、歩くペースを落とす彼ら。

今日は本当になんなのだろうか。

距離が近くて、すれ違う他の生徒が私たちを異様な目で見ている。

特に女子のみなさんは、私を睨むかのような目で見ている。

……視線が痛い。



「少し離れて歩いてくれる?」

「やだ」



最上くんが間髪入れずに答える。

それに続けて恭介も『いいだろ、べつに』なんて言うし……。

瑞樹くんは無言。

……無言かと思いきや。



「そういや。恭介って、萌音ちゃんに告白したんでしょ?」

「っ⁉」

「昨日、萌音ちゃんの部屋に行こうとしたら声が聞こえてきたんだよねぇ」



瑞樹くんの唐突な言葉に私は思わず足を止めてしまう。

私が急に止まったから、恭介が私に軽くぶつかる。

『わりぃ』って言われたけど、今はそんなのどうでもよくて。

なんで、瑞樹くんがそのことを知っているのか疑問でしかない。
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