好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
「萌音。……それ、本当なの?」

「えっと……」



最上くんが私を見る。

なにかを確信したような目で、次は恭介を見る。

というか、睨んでいた……。



「……恭介。抜け駆け禁止」

「最上が1番抜け駆けしてるだろ」

「俺はいいの」

「いや、どんなルールだよ」



そんな2人のやりとりに苦笑いをしていると、瑞樹くんにブレザーの袖を引っ張られる。

瑞樹くんに視線を移そうと、顔を向けた瞬間。


ちゅっ。

頬に柔らかいものが触れた。



「え」

「は?」



最上くんと恭介の声が重なる。

私は今、何が起こったのか分からず、左手で頬をおさえる。

瑞樹くんはにこっと笑って、私の頭に手を置いた。



「僕も萌音ちゃん狙いだから」

「っ⁉」

「萌音ちゃん、これからよろしくね」



瑞樹くんはきらきらの王子様スマイルを私に向ける。

腹黒く感じるその笑顔。

絶対本気じゃないよね……?
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