好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜

ファーストキス。

ドダバタ騒ぎで始まった今日という1日。

数学の授業を受けている今、私は必死に脳みそを動かしている。

数学の問題に苦戦しているわけじゃなくて、いつ、最上くんに気持ちを伝えようか、ってことを……。


ちらりと、隣の席の最上くんの様子をうかがう。

パチっ。

チラッと見ただけなのに。最上くんと目が合って目をそらしてしまう。

バクバクと跳ねる心臓。

もう一度、最上くんを見ると、彼は私を見たまま微笑みを浮かべている。


えっ。

もしかして、授業中、ずっと私のことを見ている⁉

そんなことはないよね……っ?

と、思いながらも、最上くんの視線は私に向けられたまま。

私が黒板に視線を移しても、感じる最上くんの視線。


ああっ。

授業に集中できないっ。

ソワソワしてしまって、数学の授業はなにひとつ頭に入らない。

あとで、恭介に数学のノート貸してもらおうかな。

最上くんは絶対にノートはとっていないし、女の子に囲まれている瑞樹くんに借りに行くのは抵抗がある……。
< 165 / 237 >

この作品をシェア

pagetop