好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
キーンコーンカーンコーン。

あっという間に数学の授業が終わりを迎えた。

その瞬間、ドタバタとこちらへやってくる足音が聞こえた。

足音の方向を見ると、東雲さんが最上くんの机に向かっていた。



「シュ、シュウくんっ!」



最上くんが東雲さんに視線を向ける。

私もつられて、ふたりを見てしまう。



「今日のお昼休み、中庭に来てくださいっ! 伝えたいことがあるの!」



頬を染める東雲さんは女の子らしくて可愛いと思ってしまった。

いつもは私を睨んできて。怖いなってイメージが強いけど……。

東雲さんも、あんな表情をするんだ……。

まるで、恋する乙女みたいな、そんな表情。



「めんどくさい」

「シュウくん、お願いっ!」



しぶる最上くんと、引き下がらない東雲さん。

ずっと見ていたら失礼かな、と思って私は目をそらす。
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