好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
ズキンっ。

針が刺さったように痛くなる胸。

感じたことのない感覚に私はひとり、動揺を隠せない。


私、モヤモヤしている……?

最上くんが東雲さんに呼び出されることが、嫌なんだ……。



「あれは告白するのかな」



耳元で小さくささやかれた言葉に、私はうつむきかけていた顔をパッと上げる。

声のする方を見ると瑞樹くんが私の隣に立っていた。

その表情は読めなくて、瑞樹くんが何を考えているのか分からなかった。



「萌音ちゃんは、どうするの?」

「え……」

「自分の気持ちはハッキリさせないとだめだよ」



それだけ言葉を残して、瑞樹くんは自分の席に戻っていった。


瑞樹くんの言葉が頭に残る。

東雲さん、やっぱり最上くんに告白するんだよね……。

考えたくなかったけど、やっぱり告白する雰囲気だもんね……。

瑞樹くんも、東雲さんは告白するって感じていたみたいだし。

告白じゃなかったら、わざわざ昼休みに中庭に呼ばないよね……。


心臓が痛くて、どうしようもなかった。

最上くんは、昼休みに中庭へ行っちゃうのかな……。

考えたくなくて、私はトイレに行くふりをして教室を逃げ出した。
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