好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
「ねえ、萌音」

「な、なに?」

「あのさ。俺と一緒に……、」



キーンコーンカーンコーン。

チャイムが屋上に鳴り響く。

一気に現実に引き戻される私。


このチャイムって、予鈴だよね⁉

あと5分後に授業が始まるよーっていう合図だよね⁉

急がなくちゃ、授業に間に合わないよ!



「教室戻らなきゃ!」



私は慌てて広がっていたお弁当箱たちを片付ける。

20秒で片付けた私、えらい!


最上くんと私は立ち上がり、屋上をあとにする。


走らなきゃ間に合わない!

って思うのに、最上くんはマイペースだ。

私は廊下を走りたいのに、最上くんはあくびをしながら歩いている。



「もうっ、急がなきゃ置いていくよ⁉」

「やだ。急ぐから置いてかないで」

「——っ。分かった! 置いてかないから、走って!」



最上くんの『置いてかないで』というような潤んだ瞳負けた私は、最上くんと教室に戻ることになった。
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