好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
「萌音に手ぇ出すなっ」

「……他の女についていった柊斗が悪いんでしょ」

「っ、」

「僕だって、本気で萌音ちゃんのことが好きなんだよ」



睨み合う最上くんと瑞樹くん。


……私のせいだ。

中途半端な私のせいで2人が……。



「おい。やめろ」



彼らの仲裁に入ったのは恭介だった。

馬乗りになる最上くんの後ろ襟をつかみ、無理やり引き剝がす恭介。

最上くんと瑞樹くんはお互い睨み合ったまま。



「綾瀬も。ここは教室なんだぞ。……クラスメイトの目も考えろ」

「……ちっ」



恭介の言葉に教室を見渡せば、茫然としている女の子や、泣いている女の子の姿が目に飛び込んできた。

きっと、彼女たちは瑞樹くんのことが好きなんだ……。

そう思うと、教室でなんてことをしてしまったんだろうって心が痛くなる。

私がハッキリしないから、傷つく人が増えるんだ……。
< 173 / 237 >

この作品をシェア

pagetop