好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
「最上くんっ!」



私は勢いよく最上くんの手をほどき、一歩詰め寄る。



「昼休みの出来事は、2人だけの秘密だからねっ⁉」



私の勢いに目をぱちくりさせる最上くんは、ちょっとだけ可愛い。

でも、可愛いって思っている場合じゃない。

私の密かな趣味を誰にも話さないでね、って言っておかないと……!

天然最上くんのことだから、いつ口を滑らせてしまうか分からない。



「コス、」

「あーっ! だからそれを言わないで!」



最上くんの言いかけた言葉は、私の大声によって遮られた。


ふう。

これで最上くんは黙っておいてくれるはず!


って、安堵したのは一瞬だけ。

しん、と、静かになっている教室の雰囲気にようやく気がついた私。

クラスメイト全員の視線が、私と最上くんに集まっていることが分かる。


や、やらかしたぁあっ⁉

1秒ごとに女子のみなさんの視線に殺気が含んでいっているような、そんな視線が痛いほどに突き刺さっている。

なんで、今まで忘れていたんだろう。

最上くんと下手に関わったら、睨まれるのに……っ。
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