好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
ええ……。

私、ベタベタした覚えはない。

東雲さんこそ、最上くんとはどういう関係なんだろう?

最上くんは“もの”じゃないし、名前で呼ばれているからって、私は浮かれてもいない。

そんな疑問と不満が浮かんだけど、内気な私は言葉を発することができなかった。


うつむくだけの私。

これじゃあ、中学の時と状況が全く変わらないよ……。

そんなことを思いながらあふれてきそうな涙をこらえていると。



「はあ」



大きなため息が聞こえた。

ちらりと隣の席を見ると、最上くんが冷たい目で東雲さんを見ていた。

最上くんのため息……?



「ねえ、邪魔なんだけど」



最上くんの凍てつくような低い声が響く。

彼を囲んでいる女の子たちはもちろん、私までびくっと怖くなってしまうほど。
< 31 / 237 >

この作品をシェア

pagetop