好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
「大丈夫?」



気付けば、最上くんが私の目の前にしゃがんでいた。

その手がそっと私の頬に触れる。

柔らかくて温かいその手が触れた瞬間、涙がこぼれた。



「どうしよう……っ。瑞樹くん、怒ってた……」

「瑞樹、学校では仮面を被って生活してるからね」



最上くんが苦笑する。

彼の手は、私の涙をすくってくれる。


……最上くんも恭介も、瑞樹くんには2つの顔があることは知っていたんだ。


学校で女の子に囲まれている瑞樹くんを想像する。

女嫌いの瑞樹くん。

どんな気持ちで女の子たちに囲まれていたんだろう。

私が『友達になりたい』って言ったとき、どんな思いだったんだろう。

考えたら胸が苦しくなった。



「瑞樹のこと、怖くなった?」

「……ううん。びっくりはしたけど、怖くはない」
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