好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
うつむく私は、膝の上でぎゅっとこぶしを握り締める。



「萌音は、綾瀬のことが嫌いか?」



恭介の柔らかい声が静かなリビングに響く。

私はその声に再び、首を横に振った。



「嫌いじゃない。仲良くなれたら嬉しいって思う」

「じゃあ、仲良くやっていけばいいだろ」

「でも……」



瑞樹くんは私を避けるはず。

そんな空気の中私も声はかけづらい。

空気を悪くして、最上くんと恭介までもやもやとした気持ちを抱えたら嫌だ。

そう思うと私は踏み出すことが出来ない。

踏み出すことが正解なのかも分からない。

だって、今まで私は人と関わってこなかったから……。

関わり方も知らない私が、瑞樹くんと関われるわけが……。



「さっきから聞いていればさ。“でも”とか“だって”って、自分に言い訳ばかりかよ」

「っ、」



恭介の鋭い声が胸にグサッと刺さる。

ちらりと恭介を見れば少し怒っているように感じた。
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