好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
「ご、ごめんっ! 瑞樹くんの密かな恋心を最上くんの前でバラしちゃって……っ!」

「……」



私に近づいてくる瑞樹くん。

その迫力に圧倒されながらも、私はひたすら謝る。



「本当にごめんなさいっ! 最上くんも今の出来事は忘れてもらえると……っ」

「だから、変な妄想すんなよ」



一生懸命、言葉を続けようとした私の口がふさがれる。

気が付けば瑞樹くんの手が私の口をふさいでいた。



「みふき、ふん……?」



瑞樹くんの左膝がソファに乗っかっている。

彼の左手はソファの背もたれに、もう片方の手は私の口を覆っている。

覆いかぶされているかのような状態に、私は戸惑いを隠せない。

ぐいっと近くなる瑞樹くんの顔。

瑞樹くんのすっと筋の通った鼻が、私の鼻にぶつかりそうだ。



「俺の恋愛対象は女だ」

「へも、ほんはのほは……」



でも、女の子は嫌いなんじゃないの?

そう言いたいのに、ふさがれた口はうまく動かなくて言葉にならない。
< 87 / 237 >

この作品をシェア

pagetop