好きすぎてヤバい。〜秘密の終わりは恋の始まり⁉︎〜
「でも、洋裁が趣味なんだって言ったら、女みたいってバカにされるから誰にも言わなかった」

「バカになんて、」



バカになんてする人はいないよ。

そう言いかけてやめた。

だって、私が『コスプレが好き』って話せなかったのも、バカにされるのが怖くて言えなかったんだから……。



「服を作ることが好き。……ずっと隠していたけど、萌音にだけは話せる」

「なんで……?」

「そんなの簡単だよ。萌音が最初に、自分の好きなことを話してくれたから」



最上くんは抱きしめていた腕を緩めて、私からそっと離れる。

まっすぐに目を見て、微笑んだ。



「萌音が心を開いてくれたから、俺も心を開けるんだよ」



最上くんの言葉はすっと胸に入ってきた。

彼の言葉ひとつひとつが優しくて、私を包み込んでくれる。



「だから、萌音が心を開けば、瑞樹も心を開いてくれるよ」
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