夏の大三角~恋~
「クククク……、お前、変わってねぇよなぁ、そういうとこ。」
鷲が笑いすぎて出たのであろう涙を拭いて、笑う。
「体が大きくなろうと、体が成熟しようと、琴は琴だなぁ。」
「……?」
鷲が懐かしそうな顔をする。
人懐っこい、いたずらっ子のような笑みを浮かべていた。
「小学校の時、憧れの人についての作文で、『千手観音』って書いたのは、どこの誰だっけ?」
ぐっ…!
しゅ、鷲…。
痛い所をついてきますな…。
あれは、完全に黒歴史なのに…
「で、でも!私が千手観音に憧れているのは事実だもん!!」
「負け惜しみか?」