君の見ていた空
 ちなみに、ポチの顔は引き攣っていた。
 僕と両親の会話を聞きながら震えていた。

 最近、両親は奴隷を作りはじめて、僕に奴隷教育を教えてくれるとポチに教えてあげたら、お願いだから両親には売らないで欲しいと懇願された。

 ポチも、大袈裟な気がするが、僕もポチが気に入っていたので、もちろん、ペットは死ぬまで大切にするよって言っておいた。

 ポチは、その日以来、僕の事を神として崇めはじめた。そして、両親には僕は善良なペットだから、何もしないでくださいお願いしますと言っていた。

 下僕2号は、神楽黎(かぐられい)と言う名前で、僕はタマと呼んでいる。タマは猫のように気まぐれで、相手の懐に入るのが物凄く上手く、どんな人物にも接触できる才能の持ち主である。そして、必ず僕の欲しい音声を手に入れてくる。
 タマは物凄い美貌の持ち主である。何と言うか……タマが笑えば、世界が笑う?みたいな??

 そして、タマは僕の事を大変気に入っている。タマが笑っても何にも思わない僕は、タマにとって神のような存在らしい。
 タマは、自分より顔の良い人間がこの世にいるとは思わなかった。ついでに、頭も良くて、身体能力も高いとか、もう、人間辞めてるでしょと言われた。
 僕は、普通の人間である。ちょっと人より頭脳と身体能力は高い気はするが。顔も実は加わっているのかもしれないが。

 タマは、年齢不詳というか、自分でも自分の年齢を把握していないらしい。タマの生まれは独特と言うか、戸籍があるのかどうか怪しい出自らしい。
 多分、タマは実家がどデカくて、色々と面倒くさいだけだと思うが。

 タマは、ギリ高校は卒業してるらしく(ほぼ不登校だったらしい)、勉強をした記憶は無いらしい。
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