大江戸ガーディアンズ

与太は建物から、羽織に袴姿の武家の御曹司のごとき男が出てくるのが見えた。

松波 兵馬であった。

与太は駆け寄った。

すると、松波は後ろ手に縛り上げた男を伴っていた。

「彦左じゃねえか」

「なんだ、おまえも知る男か。
……こいつが『髪切り』だ」


——ええっ、なんだってっ。

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