君がいなくなった世界
そう思ったら一気に体の力が抜けて、お母さんのスマホを床に落として、画面を割ってしまった。

「ももちゃん、翼の最後の恋を叶えてくれてありがとう。二人とも、今夜の翼のお葬式、来てくれる?」

その言葉を聞いて、私は泣き崩れてしまった。

本当に、この世からいなくなってしまったんだって。

目から溢れる涙を床にポロポロ落としながら、翼の顔が見れる最後の時間くらいは、泣かないと決めて、私は部屋でひたすら泣いた。
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