殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね
恋をわざわざし探さなくても、一番近くに最上級のお方が居ますのに……おバカなんですね。
そのお相手の方も超鈍感なので、殿下に言われるがままに離れていきそうですね……
わたくしが教えて差し上げれるのは勉強だけですからね、心の問題は本人達に自覚して貰うしかありません。
あらまぁ! 入学式でカテリーナ様をようやく可愛いと認めなさったわ!
とうとうストーカーまがいな事まで……双眼鏡とは……これはお止めしないと!
あらまぁ、こんなに落ち込んで……恋をした事を認めなさったわ!
それは当然ですわね。今頃……やっとですか?
拗らせ系の面倒くさい系ですわね。男としては嫌われるタイプですわよ……
手紙で告白なさればいいのにと言うも、謝罪してからちゃんと顔を見て言いたいと……
真面目なんですよ、この方は。
ちょっとおバカさんだけど、カテリーナ様とお似合いでしょう?
あら! もう告白なさったのね。スッキリした顔をされてカテリーナ様にまとわりついています……これは注意しないとトラブルの元になり兼ねません!
! 遅かったですわ! カテリーナ様が嫌がらせを受けているではありませんか! 義弟のブラッド様も気付いてらっしゃいますから、わたくしも出来ることは致しますが……
殿下はまだまとわり付いてますのね! 嫌がらせのことをやんわりと伝えると、顔色を変えて、犯人探しの行動に移しました。恋する男は仕事が早いですわね~ってご自分の所為でしょうが!
ブラッド様と協力をして犯人を懲らしめたそうです。その後呼び出されて執務室に行きますとカテリーナ様が泥に塗れて……
これは許せませんわね。お慰めしたくて抱きしめてしまいました。役得ですね。
その後は殿下わたくしカテリーナ様とブラッド様四人でランチを取ることになりました。ブラッド様は口数は少ないですけどとても博識で話をしていて心地が良いです。
バカとは大違いです。
お兄様のおかえりをカテリーナ様に報告すると、嬉しそうな顔をされています。殿下の強力なライバル登場ですわね。
お兄様は昔からカテリーナ様をお好きでしたもの。十歳も下のカテリーナ様に! 少~し引きますわよね……カテリーナ様が六歳の時お兄様は十六歳ですよ……お兄様ならカテリーナ様のことを大事にしすぎるくらい大事になさるでしょうけど……
面白いので殿下の味方につきましょう。二人の幼馴染がまさか二人とも鈍感だなんて驚きましたが、ようやく自覚してくださったようですし。
ブラッド様は苦笑いしておいでましたね。
殿下の見方は少し変わったけれども、あれでは国の行く末が心配だ、殿下を支えてやらなきゃリーナが不憫だと仰いました。
あら……。思わぬ所で優秀な部下をゲットですね、良かったですね、殿下。
なんだかんだと、成績はよろしいですし、執務も意外にも……コホン失礼します。
仕事はちゃんとなさっていますし、その点は褒められていましたね。
ブラッド様はカテリーナ様のことをお好きかと思っていたのですが、家族愛はもちろんある。単純に手が掛かるのと、両親に頼まれているからだと言っておりました。
そう仰るのなら、そう言うことにしておきますね。確かに一緒にいると、お世話をしたくなるような可愛さですもの。
それを聞いて少しホッと? しました……えっ? 胸に手を当てると少し心臓が高鳴っているような……