殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね
 奥様からのお許しで嫌がらせのためにまずいお茶を(薬草茶)淹れる練習もしました。レパートリーは無限です。まずいお茶を飲む時のお嬢様の顔が、歪んでつい笑みを浮かべてしまいます。

 奥様には、ノーマンの人生だから娘にそこまで付き合う必要はありませんからね。と釘を刺されましたが、私の人生はお嬢様の物です。



 お嬢様に嫌がらせをする為に執事らしくない態度も取ってしまいますが、そこは奥様から許しがあってのことです。あぁ……完璧な執事像からは遠ざかっていますね。


 お嬢様は結局殿下と婚約なさるのか。ブラッド様はお嬢様の事を家族愛だと言った。それも嘘ではないだろう。お嬢様の幸せを願ったんだと思う。

 オーウェン様とお嬢様が結婚したら穏やかな家庭になっただろう。でも身を引くのならお嬢様の相手には相応しくない。
 お嬢様のことを誰よりも(私より)幸せにしてくれる方でないと、やはりお嬢様の見張りを続けなくては……
< 106 / 123 >

この作品をシェア

pagetop