殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね

「お嬢様! お行儀が悪ぅございます! 殿下からの手紙の返事を書くまで、私は動きませんよ?」


 そう思うも、ノーマン(執事)には敵わないのです……怒らせたら後々面倒だから……デビュタントの為のダンスの時間が増やされたり、お菓子を没収されたり、不味い紅茶を出されたり……(健康茶と言うけど不味い)
 それを見て楽しそうにするのでタチが悪いのです。


「分かりましたよ、何かしら……」

 渋々手紙を開き中身を確認します。


【来週の君のデビュタントはエスコートを務める事にしよう。当日は迎えに行く】


 は?


 開いた口が塞がらない……


「お嬢様! みっともない! お口を早く閉じてください! 淑女としてあり得ない姿でございます! 罰としてダンスの、」

「ダメダメー! ブラッドに迷惑がかかるでしょう」

 ごめんなさいってばー! ノーマンに謝る事数分。やっと許してくれました。

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