殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね

「コホンっ。そろそろ離れたらどうかなぁ? カテリーナは私のパートナーなんだけど……」

 言葉の端々が冷たく感じます、でも離れた方が良さそうですね、オーウェン様に失礼ですもの……


「あれ? 殿下は婚約者候補から外れたと聞いていますが?」

 オーウェン様の言葉がトゲトゲしています。マドレーヌ様のお兄様ですもの。殿下が候補から外したので怒ってらっしゃるのですね。


「私はカテリーナの暫定婚約者だよっ!」

 え? それ本気で言っていたのですか? というか有効なんですか……?


「カテリーナ、無理矢理付き合わされているのなら私に相談すると良い。殿下の我儘に付き合う必要ないからね。あんなに小さかったのにこんなに素敵なレディになって……カテリーナのデビュタントの場に参加できなくて残念だったよ」

 優しい眼差しを向けられました。


「オーウェン様、おかえりなさいませ。お会いできるのを楽しみにしてきました。ご招待いただきありがとうございます」

 ようやく挨拶ができました。淑女の礼をします。

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