世界で一番大嫌いな君へ
(ましろ、ずっと会ってないから緊張するな……。インスタの投稿とかは見てたし、LINEや電話はしたけど、会うのは四年ぶりだ……)

緊張しながら、凌は最近飲めるようになったコーヒーに口をつける。だが、会いたいという気持ちは緊張と同じくらい膨らんでおり、心の中ではましろに対する「大好き」という気持ちがあった。

「今日会ったら、絶対に言うんだ!」

この四年で、凌はましろにもう一度告白しようと決めた。きちんと誤魔化すことなく「好きだ」とストレートに伝えよう、そう思いながらましろを待っていると、「凌ちゃん、お待たせ〜」と高い声が響く。

「ましろ……!」

四年ぶりに会う彼女は、肌も髪も高校生の時よりも艶々としており、可愛らしいレース付きの白いブラウスの上にデニムジャケットを羽織り、花柄のロングスカートを履いて白いパンプスを履いている。高校生の時よりもメイクが様になり、おしゃれになっていた。

「何だか、別人みたいだ」

「そう?凌ちゃんはあんまり変わってないよね」
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