隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
第六章
ルドルフがアルベティーナを凝視してくる。痛く刺さるくらいの眼差しだ。口がわなわなと震えているようにも見えた。彼に捕らえられている手にはさらに力が込められた。
「お前……。何を言ったか、自分でわかっているのか?」
やはり、ルドルフの声は心地よい。このような状況であるにも関わらず、アルベティーナの心をくすぐるには充分な代物でもある。
「わかっています……。私は団長に、私の純潔を奪ってくれることを望んでいます。私を、抱いてくれませんか?」
先ほどからルドルフは視線を逸らさない。だから、アルベティーナも真っすぐ彼を見据えている。それでも先に視線を逸らしたのはルドルフだった。と同時に、深く長く息を吐く。
「お前。本気なのか? そこまでする必要があるのか?」
アルベティーナはゆっくりと頷いた。
「はい……。私は、この騎士という仕事に誇りを持っております。それを途中で投げ出すことはしたくありません」
恐らくこの言い訳が一番適当だろうとアルベティーナは考えていた。
「だったら、あいつにそう言えばいいだろう? 婚約しても結婚しても、騎士を続けたいと」
「殿下がお許しになっても、周囲はお許しにならないでしょう。王太子妃としての立場もありますから」
「ま、まあ。それもそうだが」
「お前……。何を言ったか、自分でわかっているのか?」
やはり、ルドルフの声は心地よい。このような状況であるにも関わらず、アルベティーナの心をくすぐるには充分な代物でもある。
「わかっています……。私は団長に、私の純潔を奪ってくれることを望んでいます。私を、抱いてくれませんか?」
先ほどからルドルフは視線を逸らさない。だから、アルベティーナも真っすぐ彼を見据えている。それでも先に視線を逸らしたのはルドルフだった。と同時に、深く長く息を吐く。
「お前。本気なのか? そこまでする必要があるのか?」
アルベティーナはゆっくりと頷いた。
「はい……。私は、この騎士という仕事に誇りを持っております。それを途中で投げ出すことはしたくありません」
恐らくこの言い訳が一番適当だろうとアルベティーナは考えていた。
「だったら、あいつにそう言えばいいだろう? 婚約しても結婚しても、騎士を続けたいと」
「殿下がお許しになっても、周囲はお許しにならないでしょう。王太子妃としての立場もありますから」
「ま、まあ。それもそうだが」