隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
そこでアルベティーナは言い淀む。気持ちを落ち着かせるために、紅茶を一口飲む。
「この紅茶は、団長が好んでよく飲んでいた紅茶です」
「そう。私が好きな茶葉だ。だが、ルドルフはこれが苦手でね。香りがきついと言うんだ。とことん、あいつと私は好みが合わない」
「私が好きなのは……。この紅茶を好んで飲んでいるルドルフ団長です。毎朝、団長と共に飲むこの紅茶は、私にとっては思い出の味です」
「ティナ……。そういうことを言うと、私は期待してしまう」
アルベティーナは、紅茶の最後の一口を飲んだ。空になったカップをシーグルードが預かると、少し離れた場所にあるテーブルの上に置く。
「ティナ。もう少し休んでいるといい。それとも湯を浴びるか?」
「あの、殿下……」
先ほどの粗相が気になっているアルベティーナは、もぞもぞと手を合わせ、シーグルートを見上げた。
「ルディ、と。昔のように呼んでくれ……」
「ルディ……」
アルベティーナが小さな声で彼の名を口にすると、シーグルードは顔中に笑顔の花を咲かせる。
「あの。できれば、湯浴みを……。その、ちょっと……」
「もしかして、私のものが溢れてきたのかな?」
クスリと笑うと、シーグルードはふわりとアルベティーナを抱き上げた。
「この紅茶は、団長が好んでよく飲んでいた紅茶です」
「そう。私が好きな茶葉だ。だが、ルドルフはこれが苦手でね。香りがきついと言うんだ。とことん、あいつと私は好みが合わない」
「私が好きなのは……。この紅茶を好んで飲んでいるルドルフ団長です。毎朝、団長と共に飲むこの紅茶は、私にとっては思い出の味です」
「ティナ……。そういうことを言うと、私は期待してしまう」
アルベティーナは、紅茶の最後の一口を飲んだ。空になったカップをシーグルードが預かると、少し離れた場所にあるテーブルの上に置く。
「ティナ。もう少し休んでいるといい。それとも湯を浴びるか?」
「あの、殿下……」
先ほどの粗相が気になっているアルベティーナは、もぞもぞと手を合わせ、シーグルートを見上げた。
「ルディ、と。昔のように呼んでくれ……」
「ルディ……」
アルベティーナが小さな声で彼の名を口にすると、シーグルードは顔中に笑顔の花を咲かせる。
「あの。できれば、湯浴みを……。その、ちょっと……」
「もしかして、私のものが溢れてきたのかな?」
クスリと笑うと、シーグルードはふわりとアルベティーナを抱き上げた。