隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「は、い……」
「もう少し、待っていろ。俺はこの男を引き渡してくる」
寝台がふわっと浮いたような感覚になったのは、倒れた男がいなくなったからだろう。
なぜか安心して、目尻からじんわりと涙が零れそうになった。それでも身体は動かない、と共に熱い。そう、身体が先ほどから熱いのだ。身体は動かない。だけど吐く息までもが熱い。
部屋の外は人々の怒号と動き回る音でうるさいように思う。何が起こったのか、まったくわからない。
「アルベティーナ」
視界が急に明るくなったのは、仮面を外されたからだ。
「だ、団長……」
思わずそう零してしまったのは、目の前のルドルフが紺の騎士服姿だったからだ。
「騎士団が突入した。お前がウォルシュ侯爵の目を逸らしてくれたおかげだ」
つまり、アルベティーナには理由は分からないが、ウォルシュ侯爵をあの大広間から引き離す必要があったのだろう。それによって騎士団が突入することができたらしい。
ルドルフの手が伸びてきて、アルベティーナの目尻を拭った。
「あっ……」
彼女から変な声が漏れてしまったのは、彼に振れられた瞬間、身体中に痺れが走ったからだ。痺れというよりは、甘い疼きにも感じる。
「もう少し、待っていろ。俺はこの男を引き渡してくる」
寝台がふわっと浮いたような感覚になったのは、倒れた男がいなくなったからだろう。
なぜか安心して、目尻からじんわりと涙が零れそうになった。それでも身体は動かない、と共に熱い。そう、身体が先ほどから熱いのだ。身体は動かない。だけど吐く息までもが熱い。
部屋の外は人々の怒号と動き回る音でうるさいように思う。何が起こったのか、まったくわからない。
「アルベティーナ」
視界が急に明るくなったのは、仮面を外されたからだ。
「だ、団長……」
思わずそう零してしまったのは、目の前のルドルフが紺の騎士服姿だったからだ。
「騎士団が突入した。お前がウォルシュ侯爵の目を逸らしてくれたおかげだ」
つまり、アルベティーナには理由は分からないが、ウォルシュ侯爵をあの大広間から引き離す必要があったのだろう。それによって騎士団が突入することができたらしい。
ルドルフの手が伸びてきて、アルベティーナの目尻を拭った。
「あっ……」
彼女から変な声が漏れてしまったのは、彼に振れられた瞬間、身体中に痺れが走ったからだ。痺れというよりは、甘い疼きにも感じる。