真実の愛〜真逆の二人〜

　すると蓮君は、
「分かりました。今すぐ出て行きます。」
と言った。
私は蓮君に出ていってほしくなかったので、
「蓮君？！」
と言ってしまった。
学園長は、
「分かったわ。早く出て行ってちょうだい。最後だから、二人で話してね。」
そう言って私たちの部屋を後にした。
「蓮君！本当に良かったのですか？」と私は聞く。
「ああ。いいんだ。ここに俺を入学させたのまも、父親だし、捕まったのも父親。だから俺は退学する。」
蓮君は優しく言う。でも、私は、
「そ‥そんな。それでいいんですか？」と言ってしまった。どうして？どうして？二人でやっと、愛を深められてきたのに。もしかして、こう思っていたのは私だけだったのかな。そう思った時、蓮君がキスしてきた。突然だった。
「れ蓮君？！」
おかしいな。普通だと警報が鳴るはずなのに、あ！止められているんだ。学園長が止めてくれたんだ。そう思っている間も、キスは続いた。あんな蓮君がキスしてくるなんて。私は嬉しかった。
しばらくして、蓮君が顔をあげ、喋り出した。
「笑菜。俺は退学するけれどまた、会ってくれるか？」
「も、もちろんです！」
「ありがとう。じゃあ、20歳になったら、お互いに夢を叶えて結婚しよう。」
「けっ結婚？！」