真実の愛〜真逆の二人〜

　「いたたた・・・」私は起き上がる。どうやら男の人でぶつかってしまったようだ。
「大丈夫ですか？ごめんなさい！」
男の人も顔を上げる。
「いててて。」
この顔は、どこかで見たことのある‥あ！！
「蓮君！！」　　　　「笑菜！！」
嘘でしょ！運命的な再会。
「・・蓮君・・」　　　「笑・・菜・・」
私、今どんな顔だろう。泣いてるかな。真顔かな、笑顔かな、でも、再会できたことが嬉しい。
「笑菜。イバラ公園で話さないか？」
蓮君が提案する。
「はい！！」
私も返事をする。
私たちは、イバラ公園に向かう。初めて二人で、デートをした、思い出の場所。でも、はぐれてしまった、場所でもある。蓮君は、
「今まで何してたんだ？」
と聞いてくる。
「私は、パティシエになって、いまは、レジュエリーをやっています。蓮君は何をしているのですか？」
と聞く。
「俺は、エンナレの社長になった。」
まさかの職業に、私は
「えーー！」と言ってしまった。
そんなやりとりをしている間に、イバラ公園についた。蓮君が、
「カップル・・割二人で」
と言った。今はカップルではないけれど、ちょっと嬉しかった。
「いくぞ。笑菜」
蓮君が私の手を繋ぐ。ドキッとした。
「は、はい。」
そう言って、イバラ公園に入っていく。