サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8
「じゃぁ、私がサキュバスだからですかぁ、オトコの精気が、必要な私は・・・」
シオンは、細く長いゆびを組んで、まっすぐにイリスを見据えるように見つめた。

「それも違います。
そもそも、古代の神殿では、
サキュバスの力を、必要としていた時代があるのです」

へ・・・・
そんなの知らんぞ・・

イリスの牙が完璧に折られ、
ポイッと投げられた・・ように見えた。

「古代、神殿では聖娼と言って、
サキュバスを、神聖な巫女としてみなしていたのです。

オトコの精気と、オンナの精気が混じりあい、
生命が産まれ、大地に豊穣をもたらす。」
シオンは、かごの中にある、果実を手に取った。

「もし、あなたが邪悪な存在なら、結界に阻まれて、ここまで来ることはできなかったはずです。
あなたが今、
ここにいるという事は、神殿巫女としての何かが、あるのでしょう。」

神殿巫女・・って
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