サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8
魔族のなかでも、サキュバスは地位が低い。
強いパートナーと、契約を結んでいるサキュバスはいいが、
イリスのようなフリーランスは
痛いほどその格差を感じていた。

トップランカーとして、
オトコ魔族と対等にやりあう、
多くのサキュバスたちを率いている自負がイリスにはあった。

しかし、この子どもの姿で、
魔族領の自分の家まで、帰れるのか・・・

誰かに見られたら、ヤバイ!!
「アクア殿のお屋敷まで、
迎えに来てもらうように、連絡の鳥を飛ばしましょう」

シオンは、静かな声で提案したので、
「だめっ!絶対っ!!
それだけはだめっ!」
イリスは、かすれ声で叫んだ。

アクアだけならまだしも、
アラゴンに、この姿は絶対に見られたくない。

魔族たちに弱みを知られたら、
絶対につけこんでくるに決まっている。
イリスはあわてて、毛布をかぶった。
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