サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8
「私は緑のフェアリーですよ。
私の紋章が、サトウカエデなのですが、樹液から、シロップがとれます」

それは、はちみつのように甘いのかな
精気も甘いのかな・・・・

「あーー、そーー」

シオンは大股で歩くので、結構体が揺れる。
その都度、森の匂い、時折、花の匂いがする。

イリスは、不思議な気分だった。
森の中を歩いているみたいだ。

シオンはイリスを抱いて、玄関から外に出た。
片手を掲げ、人差し指を立てて、風向きを確認した。

「風がないですね。
直線距離でいきましょう」

晴天、雲一つない真っ青な空が、
広がっている。
「飛ぶのは久しぶりなのですが、
つかまってくださいね」

え・・飛ぶって・・

ブワッと風圧が感じられた。
シオンの背からは、トンボのように、虹色に輝く透明な四枚羽が広がった。
それは、アラゴンの翼と同じくらい大きい。
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