サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8

パパって呼ぶけど


その街は、フェアリー領の境界近く、魔族領、川向こうは獣人国と接している。

交易の拠点であり、行きかう人々も、いろいろな種族が、見られる場所だった。
ここでは、異種婚も珍しくないようだ。

獣耳モフモフの獣人オトコと
フェアリーオンナのカップルや、魔族とフェアリーの子ども連れなどが、楽しそうに買い物をしている。
ここはダイバーシティなのだ。

シオンは、この街をよく知っているようで、さっさと歩く。

イリスは物珍しくて、
シオンの肩越しに、きょろきょろ見回していた。

石畳の街道の両側には、赤レンガの店が並び、
ショーウィンドウには、色とりどりの商品が陳列されている。
こども服を扱う店は小さいが、
すぐ近くにあった。

カラン カラン 

ドアをあけると、小さなベルが鳴った。
「いらっしゃいませ」

赤い髪のフェアリーのお姉さんが、カウンター越しに声をかけた。
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