サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8
フェアリーのお姉ちゃんは、
なかなか商売がうまい。
今度、スカウトしてもいい・・
イリスは考えていた。

でも、それより・・・・
「ねぇ、パパ、あたし、これも欲しい」
イリスはおねだり視線で、シオンを見上げた。

シオンの金の瞳が一瞬細くなり、
動揺しているのがわかった。

「パパぁ、うさぎちゃんほしい。」
少し、だだをこねる感じで言ってみた。

「そ、それではそれも一緒にお願いします」

シオンは、あくまでも平静を装っているが、
口に手をあてて、いきなりのパパ呼びに困っているのがわかる。

イリスはサンダルを履き、かごを手に持つと、支払いをしているシオンの上着の裾を引っ張り

「パパぁ、次はケーキ屋さんだよぉ」
わざと口を尖らせて言った。

それから、店のお姉さんにむかって
「今日はパパとデートなの。
ママはね、おうちで赤ちゃんと一緒なんだよ。
だからね、ケーキをお土産にするの」
その説明の言葉を聞いて、
シオンは複雑な、なんとも言えない表情をした。
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