サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8
「そうなの。パパとのデート、楽しんでね」
そうお姉さんに言われて、
おしゃまな娘を演じる楽しさに、
イリスはニンマリしていた。

シオンは店を出ると、大きくため息をついた。

「何か・・すごく疲れますね」
イリスは、ニヤッと笑った。

「父親と娘ごっこプレイ、楽しくない?」
「魔族は、いろいろな事をするのですね・・・・」

シオンは、あきれたというか、
よくわからないというように、
イリスを見た。
「パパ、手をつないでよ。
デートなんだからさ」

イリスは手を差し出し、強引にシオンの指を握った。

その手は大きく、骨ばってやや硬いが木材のようなぬくもりがある。

緑のフェアリーというより、樹木の精霊のほうが近いかな・・・・

シオンは、帽子を深めにかぶり、
眼鏡をくいっとあげて

「さぁ、ケーキを買ったら、
お家に行きましょう」
と、きっぱりと言ったが、何かを思いついたように
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