サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8
イリスの気持ち
翌日の昼下がり
領主の館の別館で、アクアとランダが、今度の子供服のデザインで打ち合わせをしている。
「ね、だから・・イリス先生・・?」
「うん・・」
イリスは生返事で、やっと顔をあげた。
その目の前には、
ピンクのウサギのぬいぐるみの入ったかごが、置いてある。
「イリス先生、大丈夫ですか?
ぼんやりしちゃって」
ランダの言葉に、イリスは頭を振った。
「いやぁ、酒、飲みすぎてさ。
へへへ」
薄笑いでごまかしたが、
半分は本当で、本当は違う。
「来ないでください」・・・
あの言葉、頭のほとんどを占めている。
強い拒絶、きつい拒否の言葉。
ああああああああ・・・・
頭が痛い・・・・
イリスは、机につっぷした。
「フェアリー領の別の所で、
絹に近いものをつくっているという情報をいただきましたよ」
アクアが、ランダに説明をしている。
「さっき、神官様から、
お手紙をいただいて・・・・」