サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8
「アクア、キアラちゃんはいるかぁ」
アラゴンが、ウキウキで入って来た。

アクアはアラゴンに
「ちゃんと、手を洗ってきてくださいましたか?」

アラゴンは、自分の手を見てから、口を歪めて、もごもごしたが
「んーー。洗ってくる」

そう言うと、すぐに身を翻して、
扉を閉めた。
「ちゃんと、パパしてんだぁ」

イリスは、クククと笑って言った。
「キアラちゃんは、パパが大好きなのですよ。煙草もやめてくれたし」

アクアは幸せそうに言った。

子どもを抱っこした左手の薬指に、
金の指輪が光る。

あの指輪の裏側には、アラゴン家紋章が、刻印されている。
そのきらめきを見て、
イリスの心に自分でも正体のわからない、何かもやっとしたものがかすめた。



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