サキュバスの年の差@純愛物語 イリスとシオン・魔法の恋の行方・シリーズ8
アラゴンは「へーっ」と感心したように
「魔族の<専属契約>と、フェアリーの<つがい>と、
王族の<婚姻>と言い方は違うけど、中身はほぼ同じだよな」

アクアはうなずいた。
「ふたりで一緒に暮らすと言う点では、同じですね。
シオン様は還俗して、神殿で婚姻の儀式を、近いうちに上げるようですよ」

それから、
ウサギのぬいぐるみを手にして、
クイクイと動かして娘をあやしはじめた。
赤ん坊はうれしそうに、
手を伸ばして、ウサギをつかもうとする。

「ふーーーん、なるほどね。
イリスが、フェアリー的になるのもわかる」
アラゴンは腕組みをして、しきりにうなずいている。

「さて、さて、キアラちゃんは、
どんな人と<つがい>になるのでしょうね」

アクアが、笑いながら言うと
「半端な奴は、俺が許さないからな。絶対にしめてやる!」

アラゴンはこぶしを握り、
ファイティングポーズを取って、
ステップを踏みはじめた。
< 54 / 55 >

この作品をシェア

pagetop