この世からログアウト


「ねぇねぇ、幸生ーっ!!」


「ひゃあっ!?」



背中からお化けのようにひょこっと飛び出で来た

のは私の多分唯一の友達。光莉だった。



「な、なんだ。ひかりか…
びっくりさせないでよ!心臓に悪いっ」


「あははっ!!びっくりしてやんの〜。
けほっ…こほこほっ。」




珍しく光莉が咳をしていた。




「光莉大丈夫?もしかして夜更かし
連続でしたでしょ?私知ってますからねー」


「ぐふっ…バレたか。」




光莉が風邪ひく時は大体夜更かし。

ずっと昔からこうだったから、そう思うと




「変わってないなぁ〜」



「わぁーお。幸生がおばさんチックな事
言ってる……あぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」



ゔっ…光莉さんみみ、耳がっ!!

今度は何思い出したんだろうか


こちらに向かって目を輝かせている。




「…ぐすっ。幸生にも春が来たのね…」


「えっ?…春?…今6月。
ついさっき過ぎたはずけど…?」


「もー!!幸生はこーゆー時だけ鈍感だなー
優希くんと付き合ってるんでしょ?」








………………え?







一瞬脳内がフリーズしてしまった。



「えっ!?…いやいやそんな訳ないよ!!
違う違う、普通に付き合っては無いから!!」


「付き合って“は”ないんだぁー?

って事は…好き?」
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