この世からログアウト
それを言うのと同時に大きな暖かな光に包まれた
「……?」
あ、れ……?私どこ行って…そうだ。光莉だ。
……なーんか妙にふかふかする。
ここ、光莉の家だ。
「ひ…かり?…そうだ思い出した。」
「ゴホッ…ケホケホっ…どうしたの?」
「へっ……起きてたの?」
「そのじょーきょーだと
私が見た夢のつづきかな。」
光莉がそう言って力無く笑いかける。
「……夢って?」
思いたくも無い想像が横切る。
「私が、消えるって夢……なのかな?」
「……っ!!!!なんでその事をっ!?」
「あははっ……ねえ、私がさ皆んなの記憶から
消えちゃう前にさ…お願いしてもいい?」
「……いい、よ?なに?」
私がそう言うと安心したようにまた、笑って
「私をーー 殺してくれないかな?」
そう呟いた
「えっ? は、はあっ!? 冗談言わないでよ!
もーこれ以上心配させな……」
「ごめん。本当」
その真っ直ぐな瞳に私は目を合わせられなかった
「で、でもっ……私、無理だよ。なんでっ……」
「……私ね、皆んなに忘れられたくないの
ゴホッ…本当に自分勝手だけどね。
この病気でさえ死ななければ私は“ここ”
に居られるんじゃないかなって
皆んなの記憶の中にっ……
居られるんじゃないかって」
確かに言われてみればそうなのかも知れない。
私も忘れたくない、一緒に生きてきたい。
でもだからって、出来ない。
「幸生にね、1番辛い役押し付けてるの
分かってる。でもっ、どうしても忘れたくないの
皆んなで笑った思い出、皆んなで泣いた時
忘れられたくないの。
あの時、光莉と出会った時のことだって!!」