十二歳の恋人
先生にとっては、慧琉は子供でしかない

慧琉にとっては、先生は男なのに……。

優しくされたり、髪を触られたりしたら、期待しちゃうよ。

「明日、テストなの」

「そっか、特別に1時間長く勉強するぞ!!」

「本当?!」

「この後は、予定入ってないからな。覚悟しろよ」

鉛筆をクルクル回しながら、慧琉の顔を見た。

「ハーイ…」

先生の手が、慧琉の手にかすった。
心臓が激しく踊る。
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