十二歳の恋人
キスの仕方だってしってるよ…。

ファーストキス


秒針をじーっと見つめて、5時になるのを待ってたり。
窓から、先生が来るのを待ってたり。
知らないでしょ。
だって、先生は慧琉を生徒としか見てないもん。

慧琉に悩みなんかないと、思ってる?
先生が悩みの原因だよ。


ピーンポーン

玄関に飛んで行く、ドアを開ける前に、髪の毛を整え直して

平然とした態度でドアから顔を覗かせ

「なーんだ先生か〜。」


不機嫌そうに言う。

「ひどいな(怒)」
先生が、眉をクッと動かした。

「お邪魔します。」

「今日、お母さん出掛けてていないよ。」


###やだ、2人きり###

意識しだしたら、顔が見れない。


うわ―!

ドキドキして上手く歩けない。

2人きりだなんて、
初めてだよ……

先生は、普通だね。

すごい、悲しい。
「今日は、ちょっと先に進めるか〜……。どーした?」

「え?何でもない、よ」

先生の声が好き

先生の笑顔が好き

慧琉が先生を好きな事も、気付かない鈍感な先生が好き
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