十二歳の恋人
慧琉の部屋で
週に3回算数を教えてくれて
恋の話もいっぱいしてた


「奏斗先生!」
「ん?」

教科書をペラペラしながら返事をした

「奏斗先生って彼女とかいる?」
「いるよ…」

失恋ってこと
どんな彼女なんだろ
彼女の前では、どんな態度なんだろ。

「どーして?」
奏斗先生が、慧琉の顔を覗きこんだ
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