遠くから眺めるだけだった推しが溺愛してくるのですが、これは夢ですか?
磨けば光る?
〈side・海斗〉
***
「朝練しんどかった~」
同じサッカー部でダチの並川がぼやく。
「お疲れ。ほらこれ飲んで元気出せ。」
そう言って買ってきたスポドリを渡すと、並川はまじまじと俺を見つめ、ため息をついた。
「海斗ってなんでそういうこと、さらっとできちゃうんだろ」
「そういうことって何だよ」
「そして自覚していないってところが女子にモテる理由なんだよ」
よく分からないでいると、同じくダチの新谷も苦笑まじりに会話に参加してきた。